デロンギのウォーターフィルターは本当に必要?効果・細菌リスク・科学的根拠から徹底検証

デロンギのウォーターフィルターは本当に必要?効果・細菌リスク・科学的根拠から徹底検証

11月04日23:59まで

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「ウォーターフィルター」って必要?

デロンギの全自動コーヒーマシンを購入すると、多くの機種に「ウォーターフィルター(DLSC002)」が付属しています。

でも説明書を読んでも「何がどれくらい取れるのか」「どんな効果があるのか」がはっきり書かれていません。

味がまろやかになるという声もあれば、交換が面倒だという声もあります。

この記事では、フィルターの構造から実際の効果、細菌リスク、互換品の注意点までを検証し、“使うべき人・使わなくてもいい人”をはっきりさせます。

最終的に「本当に必要かどうか」を判断するお手伝いします。

ウオーターフィルターは本当に必要?

この記事の結論

デロンギのウォーターフィルターは、味や香りを整えたい人には効果的ですが、浄水器やボトル水を使っている人には不要です。

水をきれいにする装置というより、“味とマシンを安定させる補助パーツ”と考えるのが正解。

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もくじ

ウォーターフィルターの仕組みと役割

ウォーターフィルターの仕組み

デロンギ純正のウォーターフィルター(DLSC002)は、活性炭・イオン交換樹脂・メッシュ層の三層構造になっています。
それぞれが次のような役割を持ちます。

層の位置役割効果
上層(活性炭)塩素・有機物を吸着水道水のにおいや味を改善
中層(イオン交換樹脂)カルシウム・マグネシウムを吸着水を軟化しスケール(石灰成分)を抑制
下層(メッシュ)微粒子や樹脂の流出防止コーヒーマシン内部を保護

実はデロンギのウォーターフィルターの構造は、家庭用浄水器(ブリタ・JURA・Mutital)など他社のフィルターとも基本的に共通です。

※下図はMutital互換フィルターの内部構造例。活性炭とイオン交換樹脂の層構成は、デロンギ純正フィルターと同様です。

一般的な浄水フィルターの3層構造(活性炭・イオン交換樹脂・メッシュ)を示す断面図。
活性炭・イオン交換樹脂・メッシュの3層構造を可視化

各社で使う樹脂の種類やろ材の密度、交換サイクルが異なるだけで、目的は「スケールの抑制」と「味の改善」です。

製品例用途主な構造効果・除去対象
Brita Maxtra+ポット型浄水器活性炭+イオン交換樹脂硬度30〜40%低下(欧州試験値)
Panasonic
TKシリーズ
据置型浄水器活性炭+中空糸膜残留塩素・カビ臭・鉛を80〜90%除去(JIS規格)
JURA CLARIS Smartコーヒーマシン活性炭+イオン交換硬度30〜50%低減/スケール防止
De’Longhi DLSC002コーヒーマシン活性炭+イオン交換スケール発生20%減(メーカー公称)
代表的なフィルターと性能の差

デロンギのウォーターフィルターと浄水器の違いは、デロンギでは「飲み水を美味しくする」目的ではなく、「マシン内部のスケールを抑える」目的に調整されている点です。

【メリット】ウォーターフィルターを使う理由

【メリット】ウォーターフィルターを使う理由

デロンギのウォーターフィルターを使う目的は、主に次の4つです。

この4点に集約できます。

ウォーターフィルター使用後と使用前のコーヒーアロマの違い
フィルター使用のイメージ
メリット具体的な効果こういう人に合う
口当たりを整える苦味の角が取れ、後味が軽くなるコーヒーの香りや甘みをしっかり感じたい
抽出を安定させる湯量・温度ムラが減り、味がぶれにくい毎日同じ味を再現したい
におい・雑味を抑えるカルキ臭や金属っぽさが和らぐ都市部の水道水を使っている
ケアを省力化するスケールの付着が抑えられ、掃除がラクになる手入れの負担を減らしたい
ウォーターフィルターを使う効果と目的

ウォーターフィルターは、「おいしさ」と「マシンの安定」を同時に守るパーツです。

それぞれの効果を、詳しく見ていきます。ウォーターフィルターを使う効果と目的

口当たりを整える

【メリット】ウォーターフィルターを使う理由① 口当たりを整える

「コーヒーをいれたのに、香りが立たない。」「一口飲んだ瞬間、苦味ばかりが口に残る。」と感じる正体は、水の中に残っている塩素なんです。

日本の水道水は、衛生的に安全なかわりに少しカルキ臭が強く(ヨーロッパより残留塩素が高め)なので、せっかくの豆の香りを押し込めてしまうんですね。

ウォーターフィルターを通すと、塩素や微量の不純物が活性炭に吸着されて、水の角が取れて、舌ざわりがやわらかくなります。

体感しやすい条件(例)

条件理由
都市部の水道水をそのまま使用残留塩素の影響が味・香りに出やすい
深煎り・ビター系の豆えぐみ・雑味が目立ちやすく、差を感じやすい
エスプレッソ抽出高濃度抽出で水のクセが出やすい
日本と欧州主要国の水道水の基準

日本の水道は、配水管が広範囲に延び、温暖な地域も多いことから、雑菌の繁殖を防ぐ目的で塩素濃度をやや高めに保つ運用がされています。

比較項目日本欧州主要国(独・仏・伊)
平均残留塩素濃度約0.4mg/L0〜0.2mg/L
消毒方法塩素中心(残留維持)オゾン・UV中心(塩素は補助)
管理目的安全・安定供給重視味・香り・自然水源重視

日本の残留塩素基準0.4mg/L平均は欧州の約2〜5倍です。

参照:厚生労働省「水道水質基準について」WHO「Guidelines for Drinking-water Quality (4th Edition)」

抽出を安定させる

【メリット】ウォーターフィルターを使う理由② 抽出を安定させる

フィルターには、スケール(石灰成分)を吸着する樹脂が使われていて、湯路やポンプへの付着を防ぎ、抽出温度を一定に保つ役割があります。

つまり、湯がスムーズに流れる状態を維持できる結果、エスプレッソの圧力や温度が安定し、味の再現性も上がります。

「朝入れるたびに味が違う」という人には、実はこれが一番大きな改善点です。

スケールを抑えることで得られる主なメリット

  • ポンプ詰まりや抽出ムラを防ぐ
  • 抽出温度と湯量が安定する
  • 除石灰作業の回数を減らせる

デロンギ公式では、純正フィルターの使用でスケール発生を最大20%抑制できると公表しています。

効果内容実感できる場面
スケール抑制硬度成分を吸着内部配管が汚れにくい
抽出の安定湯量・温度を一定に保つ味が安定する
手入れ軽減除石灰の頻度を減らす掃除の負担を減らせる

安定抽出につながるとか、考えもしなかったです。

におい・雑味を抑える

【メリット】ウォーターフィルターを使う理由③におい・雑味を抑える

活性炭層がカルキ臭(塩素臭)や金属イオンを吸着し、コーヒー特有の香りを邪魔しません。

とくに、古い配管のビルやマンションでは、微量の鉄分・銅イオンが混じることもあります。これらのにおいを軽減してくれるのが、フィルターの役割です。

豆の香りが「立たない」と感じていた人にとって、もっとも実感しやすいポイントですね。

ただし、フィルターはあくまで簡易浄水の域にとどまり、細菌やウイルスの完全除去までは対応していません

期待できる効果

  • 塩素臭やカビ臭を軽減
  • 金属的なにおいを除去
  • アロマや甘味が引き立つ
除去対象仕組み改善される点
塩素・カルキ臭活性炭の吸着においが減る
有機物・トリハロメタン微細孔で捕捉味がやわらぐ
微量金属表面吸着反応雑味がなくなる

ケアを省力化する

【メリット】ウォーターフィルターを使う理由④ケアを省力化する

スケールが減るということは、除石灰作業(デスケール)の頻度も下がるということ。

タンクや内部配管への石灰付着を防ぐことで、マシン全体の寿命を延ばす効果もあります。

フィルターを使っている人の中には、「除石灰の表示が出にくくなった」「内部が汚れにくい気がする」と感じている人もいます(※1)

安定性を高めるポイント

  • 水質が変わりにくく、味が安定する
  • タンクの汚れやにおいを防ぎやすい
  • 継続使用でマシンの劣化を防ぐ
効果内容心理的な効果
味の安定水質ブレを減らす同じ味を再現しやすい
衛生面ろ過された水を使用清潔に使える
満足感大切に扱える安心して使い続けられる
(※1)フィルターを使うと掃除が減るって本当?

デロンギの除石灰ランプは、抽出回数やお湯の量、経過日数などをカウントして点灯します。

つまり、実際の汚れを見て判断しているわけではなく、フィルターを使っても点灯タイミングは変わりません。

効果としてスケール(石灰)の付着が減る分、内部の汚れは軽くなり、掃除そのものは少しラクです。

「掃除回数が減る」ではなく、正確には汚れがつきにくくなるです。

【デメリット】コーヒーマシン用ウォーターフィルターの注意点

【デメリット】コーヒーマシン用ウォーターフィルターの注意点

コーヒーマシン用のウォーターフィルターにも弱点があります。

「味がまろやかになる」「スケールが抑えられる」といったメリットがある一方で、いくつかの制約や注意点も理解しておく必要があります。

除去範囲には限界がある

【デメリット】コーヒーマシン用ウォーターフィルターの注意点① 除去範囲には限界がある

家庭用のウォーターフィルターは、構造的には簡易浄水器と同じ仕組みで、吸着できるのは主に塩素やカルシウムなどの味やスケールに関係する成分です。

浄水能力には上限があり、NSF(米国の公的認証機関)によると、塩素除去率はおおむね50〜70%、硬度の低減は20〜40%が一般的とされています。

つまり、水を完全に軟水化したり、ミネラルをゼロにすることはできないし、細菌・ウイルス・重金属などは除去対象外。

フィルターは、あくまで「味とスケール対策」のための部品で、医療用浄水器や高性能な据置型モデルとは目的が違います。

項目期待できる効果除去できないもの
活性炭層塩素・有機物除去細菌・ウイルス
イオン交換樹脂硬度成分吸着鉄・鉛などの重金属

細菌繁殖のリスクがある

【デメリット】コーヒーマシン用ウォーターフィルターの注意点②細菌繁殖のリスクがある

湿度の高い環境では、フィルター内部にバイオフィルム(ぬめり)が発生し、細菌が繁殖することがあります。

とくに気温が高い季節は増えやすく、フィルターを通した水がにおうケースも。

メーカー推奨の「2か月ごとの交換」を守ることが、衛生を保ついちばんの近道です。

菌が増えやすい条件

  • 2か月以上交換を放置
  • 水を継ぎ足して使う
  • 高温多湿で保管する

コスト・メンテの負担がある

【デメリット】コーヒーマシン用ウォーターフィルターの注意点③ コスト・メンテの負担がある

交換目安は約2か月または50L使用ごと

1本あたり1,500円前後で、年間約6本=約9,000円が目安です。

交換ごとにタンク取り外し・エア抜き・初回リンスが必要です。

項目内容
推奨交換周期約2か月ごと/50L
年間必要数約6本
年間コスト約9,000円前後
作業時間1回5〜10分程度

交換時間は5分程度ですが、「少し手間」と感じる人も多いのが実情です。

ウォーターフィルターのメンテナンス方法

フィルターを正しく使うには、定期交換・リンス・タンク清掃の3つが欠かせません。

「味が落ちた」「水が出にくい」と感じたときは、交換時期を過ぎているサインです。

内容目安
交換頻度約2か月ごと/または50L使用ごと
準備新しいフィルターを水に5分ほど浸す
設置水タンクにしっかり押し込み、エア抜きを行う
初回動作最初の1〜2杯分をリンスとして破棄
デロンギ公式推奨のサイクル

上記の手順を守るだけで、フィルター内部の気泡や空気残りを防げます。

取り付け直後に「抽出が始まらない」「ポンプ音だけする」ときは、エアが抜けきっていないことが原因です。

よくあるミスと対処法

トラブル内容原因対処法
水が出ないエア抜き不足取り付け後に湯通し動作を行う
味が薄い初回リンスをしていない1〜2杯分を破棄する
においが残るタンクを洗っていない週1回程度で洗浄する

使用を続ける限り「放置」は禁物です。

タンク内の水は毎日入れ替え、フィルターを付けたまま長期間使わないのは避けましょう。

数日使わないときは、フィルターを外して乾燥させておくと安心です。

フィルターを長持ちさせるポイント

  • 使わない期間が長いときは、一度取り外す
  • 水タンクの水は継ぎ足さず、毎回入れ替える
  • 高温多湿を避け、直射日光を当てない

ウォーターフィルターを使うべき人・使わなくていい人

使うべき人・使わなくていい人

ウォーターフィルターは、全員に必要なパーツではありません。

どんな人が使ったほうがいいのか、どんな人ならなくても問題ないのかを整理してみました。

使うべき人 使わなくていい人
コーヒーの味をしっかり整えたい味の違いをあまり気にしない
水道水の色やにおいが気になるミネラルウォーターや浄水器を使っている
井戸水を使っている定期的な交換が面倒に感じる
除石灰の回数を減らしたい維持費をできるだけ抑えたい
マシンを長くきれいに使いたい除石灰をこまめにできる

あなたが多く当てはまったのはどちらでしたか?

多いほうがあなたにとってのベターです。

井戸水を使っている人は塩素殺菌がされていないため、細菌リスクを抑える目的でもフィルターを使うほうが安心です。

一方で、浄水器やボトル水を使っていたり、定期的に除石灰をしてマシンを清潔に保てる人は、フィルターを無理に使わなくても問題ありません。

自分の水環境とメンテナンスの習慣に合わせて選ぶことで、余計なコストをかけずにおいしいコーヒーを続けられます。

ウォーターフィルターに関するよくある質問

デロンギ全自動コーヒーマシンは、ウォーターフィルターを取り付けなくても使えますか?

使えます。
フィルターなしでも正常に動作しますが、内部のスケール(石灰)付着が早まります。公式によると、フィルターを使うと除石灰のサイクルが約20%延長になるので、頻繁に除石灰をするのが手間だと感じる人は、装着をおすすめします。

ウォーターフィルターを交換するタイミングは?

次のいずれかに該当する場合です。

  • ディスプレイに「フィルター交換」などの表示が出たとき
  • 使用開始から約2か月経過したとき
  • 3週間以上使わなかったとき

未開封のままなら使用期限はありませんが、開封後はすぐに使い切るようにしましょう。

すべてのデロンギ全自動コーヒーマシンでウォーターフィルターは使えますか?

基本的に、デロンギの全自動コーヒーマシン(ECAM/ESAM/ETAMシリーズなど)には対応しています。

ただし、「ウォーターフィルター設定メニュー」がない機種は、フィルターを装着しても自動検知されません。

この設定メニューがない機種では、購入時にフィルターが付属していない場合もあります。

フィルターを取り付けてもマシンの動作に影響はありませんが、除石灰のお知らせ頻度(自動延長機能)は働かず、通常サイクルのままです。

購入前のチェックポイント

  • 取扱説明書に「ウォーターフィルター設定」項目があるか確認
  • 付属品欄に「ウォーターフィルター(またはDLSC002)」と記載があるか確認

ウォーターフィルターを使うとコーヒーの味は変わる?

変わります。

フィルターを通すことで水道水中の塩素(カルキ臭)やミネラル分が減り、コーヒー豆の香りや甘味が感じやすくなります。

ただし、ミネラルをすべて除去できるわけではないため、“まろやかで軽い口当たりになる”程度の変化と考えるのが現実的です。

ウォーターフィルター使用後と使用前のコーヒーアロマの違い

ウォーターフィルターを付けっぱなしにしても大丈夫?

長期間放置はNGです。

内部は常に湿っているため、放置するとぬめり(バイオフィルム)が発生し、細菌が増えることがあります。

2か月を目安に交換し、タンクやフィルター差込口も定期的に洗浄してください。

まとめ:結論

まとめ:結論

ウォーターフィルターは、「味・香りの調整」と「マシン保護」には効果的ですが、全員に必要なパーツではありません。

完全な浄水器ではありませんが、毎日の安定した味づくりと内部ケアには効果的です。

ラボ自信をもって言う「結論」

味と香りにこだわり、マシンを長く大切に使いたい人にはおすすめ。

手軽さを重視し、除石灰をきちんとできる人には不要。

ウォーターフィルターは「必須」ではなく、コーヒーをより快適に楽しむための選択肢と考えるのが現実的です。

他の記事も参考にしてくださいね

参考にした公的機関リンク

 信頼性を確認・検証できる公的機関リンク

記事で参考にした公式サイトを表にしました。

分野機関名公式リンク
水道水質基準・硬度データ環境省「水道対策」https://www.env.go.jp/water/water_supply/index.html
水質検査・分析東京都水道局/水源水質https://www.waterworks.metro.tokyo.lg.jp/suigen
細菌リスク研究・衛生基準国立保健医療科学院/生活環境研究部 水管理研究領域https://www.niph.go.jp/soshiki/suido/suidotop.html
製品認証・安全基準日本水道協会(JWWA)jwwa.or.jp
デロンギ公式サイトウォーターフィルター製品情報https://www.delonghi.com/ja-j

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らぼ
デロンギラボ管理人
理想の家コーヒーを求め、日々デロンギコーヒーメーカーを研究している「元スタバ厨」のらぼです。
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